読書について(「後白河法皇」)
「後白河法皇」(棚橋光男著,講談社選書メチエ)を昨日読み終えました。
著者の没後,遺稿等を基に編纂された作品ですが,さすがに一冊の作品としては,完成度は低いと思います。
しかし,個々の内容は良く出来ており,遅読の私でもスイスイ,面白く読めました。
「後白河法皇」(棚橋光男著,講談社選書メチエ)を昨日読み終えました。
著者の没後,遺稿等を基に編纂された作品ですが,さすがに一冊の作品としては,完成度は低いと思います。
しかし,個々の内容は良く出来ており,遅読の私でもスイスイ,面白く読めました。
「人物叢書 平清盛」(五味文彦著,吉川弘文館)を昨日読み終えました。
「平家物語」に依拠することなく,日記等の資料から清盛の生涯を描いている作品です。
淡々として筆致ですが,父・平忠盛,藤原信西,藤原忠実,白川院と,清盛がその時その時の立場等に応じて,目指した人物を替えていたという著者の視点は,大変面白かったです。
「平清盛 福原の夢」(高橋昌明著,講談社メチエ)を昨日読み終えました。
福原に退隠する形を取りながら,政界をコントロールした点等から幕府を起こしたとも,また自らの孫を帝位につけ,福原に遷都しようとしたこと等から平氏系新王朝を起こそうとしたとも,とらえられる平清盛の行動を描いている作品です。
源氏物語を下敷きにして,清盛の動機を推測する等大変面白かったですが,様々な要素が盛り込まれ過ぎているように感じられました。
「日本中世の歴史⑥ 戦国大名と一揆」(池享著,吉川弘文館)を昨日読み終えました。
シリーズ物のうち,応仁の乱から織田信長の上洛までの期間を取り扱っています。
構成員が対等な立場で参加する一揆が多発したことを特徴とする時代を,社会的にも地域的にもバランス良く,描いており大変面白く読めました。
読み物としての完成度の高さでは,本シリーズの中で最も優れていると思います。
「タナーとナゾのナチ老人」(ローレンス・ブロック著,創元推理文庫)を昨日読み終えました。
ミステリー,あるいは,ユーモア小説として,大変面白く読みました。
なお,私は,ローレンス・ブロックのファンですが,これまで本シリーズは,ローレンス・ブロックの幾つかのシリーズの中で,泥棒バーニーシリーズに似ていると思っていました。
しかし,本作では,主人公であるターナーのノン・モラル的な要素が強く出ており,本書の解説どおり,確かに,殺し屋ケラーシリーズに似ていると思いました。
「占星術殺人事件」(島田荘司著,講談社文庫)を昨日読み終えました。
いわゆる本格物のミステリーですが,私はこの手の作品が嫌いなので,あまり楽しめませんでした。
また,ミステリーとしても,殺意の形成に,かなり無理があると思いました。
しかし,古典的作品を踏まえた記述等もあり,結構笑いながら,楽しく読めました。
「日本中世の歴史⑤ 室町の平和」(山田邦明著,吉川弘文館)を昨日読み終えました。
シリーズ物の第5作で,足利義詮の時代から,応仁の乱の前までを扱っています。
私が読んだ版は,明らかに誤記・誤植?思われる箇所がかなりあり,また,いわゆる奥書がなく,不思議な版でした。
しかし,内容としては,義詮や義持について丁寧に書かれており,また,荘園の動向等もよく分かり,大変面白く読めました。
「日本中世の歴史④ 元寇と南北朝の動乱」(小林一岳著,吉川弘文館)を昨日読み終えました。
「太平記」等の記述を紹介しながら,動乱の時代を描いており,すんなり読めて楽しかったです。
ただし,私の読みようが足りなかったのでしょうが,何故悪党がはびこり,動乱が生じ,どうして収束したのかが分からず,残念でした。
また,「太平記」に対する評価も読みたかったと思いました。
「日本中世の歴史③ 源平の内乱と公武政権」(川合康著,吉川弘文館)を昨日読み終えました。
シリーズ物の第3作目で,保元・平治の乱後から執権政治の時代までを扱っている作品です。
平家物語史観を克服して,史実を描く内容のため,大変面白く読めました。
しかし,私の読み方が足りなかったためだと思いますが,結局,平家政権が何故脆くも崩壊したのかが分からず,心残りでした。
「平家の群像」(髙橋昌明著,岩波新書)を昨日読み終えました。
「物語から史実へ」を副題とするとおり,「平家物語」や「吾妻鏡」等を他の資料と比較して評価しつつ,史実としての平家の興亡を描いており,大変面白かったです。
文体はやや難解だと思いましたが,平家の主流からややはずれた重衡と維盛を主人公として展開する本作は,完成度の高い作品だと思いました。
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